雨と傘

忘却の隅へと追いやられるブログに、

蜘蛛の糸を垂らすべく他愛もない事を徒然と書き綴る。

 

先日、終にアルバイトの採用の報せが来た。

手帳の余白は「バ」と「イ」と「ト」と息継ぎの如く「部」と「活」の字で埋まり、

これからの予定をどうしたものだと、考えあぐねていた。

 

飛び込んでしまえば何ともない事が多いと言うけれど

それは打撲を繰り返すうちに痛みの受容体が増えていくのと同じ様なもので

少しばかりのエンドルフィンを期待の糧に、その日を凌いでいるに過ぎない。

 

最近、「白髪が気になる」と誰彼言われることが多く、

その旨を先日決まったバイト先の副店長に相談し、

髪の毛を染めるかどうかの判断を他人任せにしたところ、

「人間らしい髪ならなんでも良いよ」との事、

それによれば、可視光色ならなんでも善いとのお達しで、

なるほどマイクロウェーブやらX線やらが放出される髪型が、

この世に許されざるものかと納得し、副店長の言葉を聴いてはいたけれど、

それならば白髪交じりの散切りも可也と、今日一日を寝床で過ごす決心を固めた。

 

しかし怠惰が人を鈍らせるものなら、退屈は人を動かすもので、

雨だというのに散歩に出掛けるべく身支度を始めた未<ひつじ>の過ぎであった。

 

坂之上拾イ絵

 

追記

「人間らしい髪」でなくて「人間として存在する髪」であるらしい。

即ち、メラニンの量に依拠する髪色のみ可であるらしい。

とは言え、バイトに入り1週間が経とうとするも髪は未だ白髪交じりの散切りである。

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